謹賀新年。昨年秋の衆議院選挙、遊説車で山里を訪れた。里で何度も目にしたのは実が鈴なりの柿の木だった。車中から手を振りながら頭に浮かんだのは三好達治の「木守り」の文章。
昔の人は柿の実を全て収穫せず、必ず大きな良い実を枝に残した。それを木守り柿と呼んだ。収穫に感謝することや冬の小鳥たちへの恵み。お腹を空かせた旅人への思いやりのためでもあった。この慣わしは地域によってそれぞれだが「下の枝の採りやすいところは旅人へ、てっぺんのところは鳥たちへ、真ん中は自分たちでいただこう」と代々伝えられて来た地域もある。日本がずっとずっと貧しかった時代に「謹みと報恩・感謝、細やかな心遣い」があったことの証だろう。日本人は美しい民族だったのだ。
岸田総理の掲げる「日本型の新しい資本主義」とは、この「木守り柿」の考えではないのか。何も難しい事はない。難しいのは、株主資本主義に追いまくられ、利益至上主義に首根っこを押さえ込まれている日本の哲学を変える事なのだ。
今年も新自由主義との闘いは続く。ご指導の程、よろしくお願い申し上げます。
かつのりコラム
高橋かつのりが自身の考えや想いを綴るコラム『夢だより 風だより』
「木守り柿」(きもりがき・きまもりがき)
2022.01.01
2024.01.05
2023.01.01
2022.01.01
2021.09.09
2021.05.08
2021.04.03
2021.02.09
2021.01.05
2019.07.22
2019.07.08
2019.07.04
2019.05.27
2019.02.14
2018.11.13
2016.11.18
2016.01.05
2015.07.07
2015.06.12
2015.03.15
2015.01.01